クレームを気にしている場合ではない現状
昨今、日本全国で問題になっている熊の被害を鑑みるに、あらゆる状況がもはや熊との全面抗争待ったなしの様相を呈してきている。状況をさらに悪化させることに一翼を担っているのは、熊の駆除に対する安全地帯からのクレームだろうか。
東北地方の知事が国に対して熊対策の支援を要請したというニュースだ。特に重要な点としては、ニホンジカとイノシシだけが指定されている「指定管理鳥獣」にクマを追加し、駆除費用などを国が負担するよう求めた点になると思う。
また、熊の駆除に対する批判の電話が自治体に殺到しているため、駆除の必要性についての周知を国に求めている様子。知事からの発信だけでは足らないとのことなのかもしれないが、国がわざわざそのような点について周知をしなければ理解が進まない状況については何とも言えない残念な気持ちになる。
ドローンで対策とかはいいですね。赤外線カメラと自動操縦、GPSの位置情報を駆使すれば少なくとも人間ではわかりずらい熊の接近を広範囲で把握できるので、その情報から地域の人達にアラームを飛ばせるようなシステムができれば危険察知は可能になるはずなので人命を失うような事態は防ぎやすくなるのかもしれない。法改正してドローンに麻酔銃を搭載するとかはさすがにやりすぎだろうか…。
熊も米を食べるらしい。ニュースでは稲を食べている熊の様子が撮影されている。しかも面倒なことに、稲刈りが終わった後にはさらに危険度が上がる様子。熊が今度は家の敷地内に侵入し倉庫の中に保管中の米を狙ってくるそうだ。収穫期以降の米は硬いため消化が難しく、クマが好んで食べるものではないそうだが、一度味を覚えた熊はまたやってくるとなると、もうこれは熊との全面対決をするしかないのではないかと思わざるを得ない。
動物保護と動物愛護は何が違うのか
動物保護と動物愛護は似ているようでその本質的な部分において意味が全く異なる。どこが根本的に異なるかというと、特に野生動物に限って考えれば奈良県のページ野生鳥獣との付き合いかた(野生は野生のままに)なんかはわかりやすく説明してくれているように思う。
熊の駆除にクレームを入れている人達が、動物愛護、動物保護、動物福祉、動物の権利のいずれか、またはこれらの複合やその他を標榜しているのかはわからないが、多くの場合は「かわいそうだ」という気持ちが前面に出ている人達の多くは動物愛護を標榜しているのであろうと思う。
私自身はペット、またはコンパニオンアニマルに対する考えと野生動物に対する考え方には違いを持っておりペットに対しては動物愛護、野生動物に対しては動物保護的な考え方を持っているのだろうと思う。野生動物に対してあるべき姿を保つべきという考え方が動物保護の基本だとするならば、ペットのあるべき姿というのは人間の庇護の元で幸せな生涯を遂げるものなので、もしかしたら私が行おうとしてるペットバレーの活動というのはやはりペットに対しても動物愛護というよりもあるべき姿を追求するべく行っている動物保護の考え方が中心になるのかもしれない。
多くの人々の考え方や信念があるのは大前提として、それらの考え方や対立がある場合においても私達の人生はその解決を待ってくれるわけではない。問題が大きくまた広範囲に影響を及ぼすものであればならば、もはや政治判断として大きな決断をしていくしかない局面も出てきそうだ。
すべての人が納得いく解決策がないのであれば、対策に今のところ成功している長野県などの例を参考にしつつも、より多くの人が納得できる解決策を早急に決断してほしいと思う。
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