ドローンの赤外線スコープでヒグマを追跡し、ハンターがクマの位置を把握、そして駆除する…という流れを訓練しているとのこと。もうその取り組みは戦争さながらであるがこれはやはり駆除を優先させるという方向性が固まっていて、そのための一つの動きなのかもしれない。
依然として続くクマの人身被害
その他にも16日のクマ関連ニュースは非常に多い。これは土曜日に一気にまとめてメディアが出しているからなのかどうかは定かではないが、リアルタイムのニュースばかりでもないから概ねそのあたりの理由も皆無ではなさそうだ。
先日よりニュースになっている通り、クマが冬眠することができずに人里におりてきて餌を探している点。その餌探しの結果として、ワナにかかっているシカを捕食してしまったり、農家の野菜や果物に手を出したり、さらにその結果として冬眠の必要性がなくなっていく可能性もあるという非常に恐ろしい未来予測もあった。
ハンターの年齢・人口問題
日本の人口問題と同じようにハンター人口もまた減少の一途をたどってきていた。とはいえ、特に今年に入ってからはハンターの免許を取得すようとする若い人口も増加に転じている様子で、少しずつ状況は変わってきているのかもしれない。
足ともでは、若手の狩猟免許取得者が増えてきたとしてもクマと対峙できるようになるには5年~10年必要になるそうで、それは皿洗いしかやらせてもらえない料理人的なドラマのような展開の話では全くなく、クマの狩猟というのはそれこそ文字通り命がけのクマとの闘いになるからだそうだ。
そもそもクマの頭蓋骨は難く、頭を撃ち抜くのは難しいそうだ。他方で、急所を一撃で仕留めないと体に銃を2発3発と打ち込んだところでクマは狩猟者に突進してくる。しかも藪や木々の中をクマの存在を目視できないタイミングから突然目の前に現れるリスク(かつ目の前に現れても急所を撃ち抜けない限りは自分がやられるリスク)と向き合いながら熊の狩猟者となるにはそれだけの年月をかけて経験をしていかないと難しいという話になっている。
技術的な側面から考えると、銃の連射性を上げたり、威力そのものを上げるということは出来るかもしれないが、やはり当たらなければ威力の判定までいきつけない武器そのものの強化よりも、ドローンなどのAI技術や索敵能力を最大限に活用し、狩猟者の身の安全の確保と、より遠距離からのクマの位置の把握する能力を高めていくのが最適かつ実現可能性が最も高いようにも思う。
最終的には、人間個々の能力値には頼らずに機械の力を借りて、人間の能力のブレ幅を補うことによってよりスキルがそこまで高くない狩猟者でもクマを駆除することが容易になるように技術の発展を目指すのが成功への近道になるだろう。
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