少々興味深いニュースだ。
シカ肉やイノシシ肉合計27㎏の無許可販売で食品衛生法違反の罪で略式命令を受けている状況だ。
ニュースを見るだけでは「シカやイノシシの肉を無許可で売るなんてけしからん!」となる気持ちはわかるものの、よくよく考えてみるとその流通が良くわからないではないか。
問われているのは「違法販売」だ。
では、その肉はどこから手に入れたのか、どのような状態で販売されたのか、そのような詳細は一切わからない。
男女2名でシカやイノシシを狩猟し解体して売っているようであれば、免許所有の有無(シカ・イノシシは指定管理鳥獣なので狩猟は可能なはず)も罪に問われるだろうし、そもそも素人が狩猟して解体なんてことはできないし、ましてやその肉を販売するなんて危険な行為であればメディアはこぞってそのように公表するであろう。
たしか自治体が運営しているような食肉解体所に持ち込まれた狩猟鳥獣を解体した場合は、その肉を半分その食肉解体所に収める(その肉はその地域住民がもらい受け消費する)みたいなルールがある等のニュースを以前に見た気がする。そのニュースでは小さいこともがその食肉解体所にイノシシ肉を貰いに行っていた場面があったので、今回に罪を犯した人たちはそのような経緯で得たシカ肉やイノシシ肉を販売したのかもしれない。
いずれにしても、このニュースは罪名はわかるし、一般的に考えればそのような犯罪を犯すこと自体が難しいともいえるので、あえて詳細はふせているのかもしれないが、何とも消化不良になってしまう情報だなと思う。
全員が全員、全てを知った上で正しい判断ができるわけではないとは思うものの、より多くの人が正確な情報を得、それらを元にしてより良い価値基準を自分自身の中で作っていけるような社会であってほしいと切に思う。
コメント