福島県喜多方市のクマ被害
2023年11月19日では福島県喜多方市で熊被害が発生してしまった。
ニュースではインタビューに答えている女性が、襲われた本人のようで元気そうで何よりだが、「ドンドンと音が聞こえて、近くまで来たらクマだった。もう逃げるに逃げられなくて、もうやられるんだな、という恐怖感が」というコメントはなかなかに想像が難しい映画のようなシーンだ。
実際に襲われる瞬間は人間はなかなか身動きが取れないそうだが、熊に襲われるという場面は想像するだけでも恐ろしいものである。
日本においては、人間が無防備な状態で襲われる可能性のある動物で最大級なのが熊となるだろう。猪も襲ってくるし、その危険度はもちろん高いのは間違いないのだが、熊ほどのサイズにはなかなか出会わないだろう。
そのような野生の動物が人里に頻繁に出てくるという非常事態は、これまでにあまりないように思う。これを機会に、私たちは真剣に熊との共生をどのように行うことができるのかを考える必要があるのだろう。
こちらのニュースに出てくる話に、少し私自身も勘違いというか思い違いをしていたことに気が付いた。
熊が頻繁に現れる場所にはある特徴というのが、結局は人の手が入らなくなっている森や林などで、人がいないがゆえに熊が接近しやすくなる、という理屈なのだそう。結局、人間が山に入らなくなったあるいは中山間地域の農地が荒廃していて工作放棄地などが増えているために、動物が人に会うことなく山から降りてこれるようになっているのが原因ということになる。
私自身が何を勘違いしていたのかというと、もっと構図を単純かして、餌不足だから山から下りてくる、みたいな漠然とした認識を持っていたのだが、過疎化の問題との関連があるのだとすると問題解決はさらに難易度が高いということを思い知らされる。
動画の中の鳥獣対策員の方がおっしゃっているように「里山にしっかり手を入れて生物多様性が保たれた森を作っていくろいうこと重要。熊も本来の姿で山の中で暮らせるような状態っていうのを元に戻すということが大切」という点はまさしく目指すべき姿なのは間違いないのだろう。
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