アーバンベア(都市側クマ)
市街地の周辺に出没するクマは「アーバン・ベア(都市型クマ)」と呼ばれるそうだ。なぜわざわざそんな慣れない呼び名をつけるのかはいまいち、というか全然わからないのだが、まぁいい。
都市型クマをアーバンベア、熊との共生はウィズベアーズ。もう誰が何をしたくてこんな呼び名をつけているのか、もし海外の方でそう呼ばれているから日本にそのまま持ってきたというのであればそのまま持ち込んだやつが誰なのか、とにかく色々と変な話にしか聞こえないが大事なところはそこじゃない。
下の地図を見ればわかると思うが、町田より東側や八王子、あとは奥多摩なんかは東京とはいえ、山がある。私もロードバイクで都民の森なんかをヒルクライムしたりするが、確かに熊が出てきてもおかしくないような景色だ。そもそもヒルクライムで半分死にそうになっているところに熊に遭遇したら、冷静にダウンヒルに切り替えて逃げに転じることができるかはその場面になってみないとわからない。
話はそれてしまったが、都民の森などでもハイキングコースなどが設けられているので、やはり徒歩時に熊に遭遇してしまうリスクはあるのだろう。いずれにしても追い払ったところで個体数の減少を行わない限りは、熊の個体数が純増してしまうわけで、そうなると共存もなにもまずは駆除を最優先にせざるをえなくなってしまうだろう。
岐阜県の飛騨市は、地図上からもわかる通り完全に山岳地帯。この場合はアーバンベアではなく普通の熊さんとなるわけだが、都心部の熊対策と比べてこのような地形の熊対策の方がよほど難しいとおもうのである。
22日午前11時45分ごろ、飛騨市神岡町船津で80代の男性がクマに襲われけがをした。現場に近い神岡小学校では、23日は通学路を変更したり教師が登校する児童を見守ったりしましたとのことだが、教師が投稿する児童を見守るだけでは、実際に熊が再度現れてしまった場合の細かいシミュレーションはたぶんやっていない可能性もありそうだ。また見守っていても、熊が目の前に現れた場合に子供を本当に守ることができるのか些か不安だろう。
花巻市石鳥谷町の男性が22日午後5時半ごろ、自宅敷地内にある柿の木にクマよけのライトを設置しようとしたところ、突如、クマと出くわし、頭付近をひっかかれたとのこと。映像で見たら、「ひっかかれた」「命に別状はない」という言葉からは想像できないほどに恐ろしい怪我をしていた。
また富山県富山市で住民がクマに襲われてしまったようだ。これはすべて別々の熊なのか、いつも同じ熊が住宅地を動き回ってしまっているのかはよくわからないが、いずれにしてもここまで来たらもう駆除以外の選択肢があるのだろうか?住民に死人が出てしまう前にその熊を駆除するしかないのが現実的な選択肢になってしまうような気がする。
共生作戦か駆除作戦か
実際には、共生か駆除か、という2者択一の世界観ではないはずで、守らなければいけないものを決め、そのために優先度の高いアクションを実行に落としていくしかない。
現時点においては、残念ながらまずは市街地に来てしまうその熊を駆除するところから始める必要がある。これは優先順位を間違えるわけにはいかないはずだ。共生作戦のより現実的かつ具体的な計画を立てるのは、まずは駆除すべき対象を駆除し、たとえ短い時間でも平穏な生活の軌道を取り戻したうえで、共生策を考えないことにはまともな共生策など生まれてこないだろう。
あるいは冬眠の時期まで粘れば、熊の出没は必然的に減少し共生策を練るための時間稼ぎができるのかもしれない。いずれにしても、熊が出没する地域の人々が一日でも早く平穏な日常を取り戻せることを願いたい。
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