飼い主さんしっかり!診察で判明したペットにNGな食生活

現在、代診をさせていただいている病院で、10歳になるシュナウザーの女の子がいます。体格的に適正体重が7kg台であろうその子の当時の体重は10kg。その子が先日「足を引きずっている」と来院されました。

幸いレントゲン上は大きな異常はありませんでしたが、恐らくは腰痛だろうと痛み止めを処方して数日の安静としました。その際に飼い主さんとわんちゃんのダイエットについて話していると、飼い主さんがひとこと

「やっぱり自分たちが食べている物を分けてあげるのは良くないのかな」

ごはんを食べている時にわんちゃんが「ちょうだい!」と甘えてきたら、ついついあげたくなってしまうとのこと。そこはぐっと我慢して、人のごはんは絶対に禁止ですと伝えました。

 

ペット用フードには様々な工夫がされている!

人間用のごはんはわんちゃん用のフードと比べると脂も多く、味付けも濃いのです。
味付けが濃いということは塩分や糖分が人間より身体の小さいわんちゃん達にとっては多すぎるため健康を害することになります。赤ちゃんの離乳食を想像するとわかりやすいかもしれませんね。

好みの差はありますが、やはり濃い味の食べ物の方が美味しく感じてしまうもの。わんちゃんからすればとんでもないご馳走なのです。

欲しがっているから今日だけちょっとご褒美にとあげたくなってしまう気持ちは分かりますが、一度食べたご馳走、次も食べたくなるに決まっています。ご褒美としてあげるなら、わんちゃん用のおやつにしてあげてください。

 

ぐったりしたコーギー、理由はまさかの酒の誤飲……

テレビやインターネットといったメディアによる啓蒙が進み、ペットに食べさせてはいけない物があるという事を多くのが飼い主さんが知ってきてはいるものの、やはり「誤飲・誤食」の事故は起きてしまいます。

私が以前勤めていた動物病院で、グッタリしたコーギーが担ぎ込まれました。連れてきた男性によると、「晩酌をしていて、自分がトイレに行っている隙に残ったビールを全部飲んでしまった」とのことでした。

人間でも春先などに急性アルコール中毒による不幸な事故が報道されますが、わんちゃんは自力でアルコールを分解することが出来ません。
お酒の種類とアルコールの度数、個体差にもよりますが、アルコール度数5%のビールで体重1kgあたり110mlで致死量だと言われています。

このコーギーが飲んだ量は酔っぱらった飼い主さんの言葉を信用するなら中ジョッキ1杯でした。
治療開始した当初は意識も無かったコーギーでしたが、夜通し点滴をして明け方には意識を取り戻し、心配していた内臓へのダメージも無く無事に飼い主さんの元へ帰ることができました。

迎えに来た飼い主の男性、どうやらいつも晩酌のお供に愛犬にビールを少し舐めさせていたそうです。アルコールの危険性をお話しして、二度と与えないことと晩酌中は目を離さないよう注意しました。

今回の例はどちらも飼い主さんが愛犬可愛さについ、ちょっとなら・・・の感覚で与えてしまった食べ物がわんちゃんに悪影響を与えてしまったパターンです。
わんちゃんを大切に思うなら、グッと心を鬼にしなければならない場面もあるのだと覚えておいて欲しいです。